2018年のお稽古始め:行之行台子

1月13日土曜日の記録。
昨年から、大先生は、年が明けたら、つくばいの使い方と縁高の扱いをお勉強しますからね!と仰っていた。
そして弟子からの年賀状でお茶事をしたいという声が何人かからあったとのことで、俄然お茶事をやる気になられて、水曜日(お稽古日の三日前)にU先輩のところに直接お電話があったそうだ。今年はお茶事をやるわよ!と。
しかし、実際に土曜日のお稽古始めを迎えるとお茶事の話は消えていた。

大先生は、お茶事をやるためには、献立も考えないといけない、市場に買い出しにも行かないといけない、お道具も揃えなくちゃいけない、あれもしなくちゃいけないし、これもしなくちゃいけない、と考え始めたら、自分の体がもつかどうか不安になり、そしてもし自分が倒れてしまったらこのお稽古場が立ちゆかなくなると思い至り、お茶事はしばらくやめておこうと思い直されたのだそうだ。そして、お茶事をやるかわりに、なぜか「お楽しみ会」をする、ということになり、3月下旬に全員集まってのホテルでのお食事会が開かれる模様。

B班のお弟子さんの中には、せっかくお茶の人達で集まるのなら、せめて大橋茶寮とか菊乃井とか、柿傳とか、お茶事形式で最後にお抹茶がいただけるようなところに行きたいわよねぇと、言う人もいたが、大先生に直接意見できる人は誰もいないのだ。先輩に言わせると、昔は(そして、多分今も)大先生の仰ることは絶対で、「はい」と「ありがとうございます」と「お勉強させていただきます」の3つ以外発言してはいけなかった。陰で異を唱えるのも御法度だったのだとか。今は、陰でだけれど、こんな風におおっぴらに先生に異を唱える人がいて、不快だとのこと。それも確かにそうかもしれないなぁ、でも文句を言う人の気持ちもわかるなぁ、でもお年を召して遠出が難しくなっている大先生のことを考えると、なかなか難しいかもなぁ、などと中途入社(?)の私の思いも千々に乱れるのだった。(ウソです)

そんなことで、つくばいの使い方も縁高の扱いのお勉強もなく、行之行台子のお稽古で2018年がスタートした。

順番を待っている間、二人の先輩のお点前をしっかり見学させていただき、いざ、自分の番になって、お点前を始めるのだが、全体がまだしっかりと頭にはいっていないものだから、つかえてばかり。
反復練習が必要だ。

ところで、年始ということで、年始ご挨拶を納め、また1月から新しいお月謝袋になるのを機に、お月謝の金額もお茶名の人は8000円から9000円に上がった。准教授の人は1万円らしいが、どうやらそこが上限みたい。ご挨拶も1万円が上限。こちらは茶名以上は1万円だった。
会社の状態によっては、家計のため、まず最初に切るのは趣味の費用。月々少なくない金額をかけてのこの趣味も、私の会社の安泰と私の健康にかかっている。。。。なんちゃって。
今お支払いできている間だけでも、しっかりお稽古致しましょう。


最近のお弁当

ほんの少しの作りおきしかできず、前の晩に急いで作ったり、夕食のおかずをそのまま流用したりして、なんとか間に合わせている今日この頃のお弁当。

今週月曜日は、日曜夜に作った肉巻き弁当。

にんじんとピーマンの豚肉巻き、ジャガイモとウィンナなどが入ったスペイン風オムレツ、椎茸の煮物、ブロッコリ

火曜日は、月曜日に作った唐揚げのお弁当。茶色いお弁当だー。

鶏の唐揚げ、セブンイレブンの里芋のころころ焼き(セブンイレブンの里芋の煮物を買ってきて、片栗粉をまぶして多めのオリーブオイルでころころカリカリになるまで焼く。)、生協のシュウマイ、ブロッコリ

今日、水曜日は、月曜日に唐揚げと一緒に作り置いた麻婆茄子弁当。

麻婆茄子、きんぴらごぼう、野菜餃子(クィーンズ伊勢丹で購入)、白花豆の甘煮(家人が職場に戻る前に作り置いてくれた)、ご飯は、鶏肉やお揚げ、ゴボウ、にんじん、舞茸の入った炊きおこわ(前の晩の残り)


今日のお弁当:カツサンド

末娘3学期初日のお弁当はハンバーグ弁当。2日目の今日は、昨晩のおかずトンカツの残りをサンドイッチに仕立てました。温かいミルクティー付!

トンカツとキャベツの千切りサンドイッチ
卵のマヨネーズ和えとキュウリのサンドイッチ
ミルクティー


雑司が谷鬼子母神再訪:中娘・成人式

大学が茗荷谷、卒後の職場が池袋だったこともあり、ご近所の雑司が谷鬼子母神にはなんとなく親しみがあった。鬼子母神の伝説も気に入っていたし、子沢山を象徴するザクロの意匠も素敵。そんなわけで、上娘を授かったときには、迷わず雑司ヶ谷鬼子母神で戌の日の安産祈願をしていただいた。その一ヶ月後くらいだったろうか、一歩間違えれば母子ともに命を落としかねない大変なことが起きてしまったにもかかわらず、様々な幸運に恵まれ困難を乗り切って、無事満期産で元気に上娘は生まれて来てくれたのだった。
ありがたや、それもこれも、鬼子母神様にお参りしていたからだ、ということになり、我が家にとって、雑司ヶ谷鬼子母神は特別な存在となった。

以来、上娘から始まって我が家の子供たちは全員、安産祈願、お宮参り、七五三と、すべて雑司ヶ谷を訪れてはご祈祷をしていただいてきた。

上娘が成人式を迎えたときは、浪人中ということもあり、また本人の希望もあって、特に振袖を作ることも無く過ぎた(過去日記を探しても成人式のせの字もない!)が、中娘は、着物に興味を持ち、振袖を着たいと言い出した。そこで一昨年の夏くらいから探し始めたが、背が低いのでレンタルではなかなか気に入った着物が見つからない。近所の呉服屋さんで、今は着物の価格が下がり、30万円くらいでそれなりの品質の振袖が一式誂えられると聞いて以来、すっかり誂える方向で進み、最終的には京友禅のお店の展示会に行って、たくさん合わせてみた中から気に入った反物で誂えることになった。(30万では収まらなかった。)

そして迎えた成人の日。人が恐い中娘は、同年代の人がたくさん集まる区の式典には出席せず、振袖を着て家族でお出かけしたいと言うので、それならと、雑司ヶ谷鬼子母神にみんなで行って、二十歳の報告と御礼参りをいたしましょう、となった。

当日4時起きで美容室に行く新成人たちもいるというのに、本人は9時起き、鬼子母神近くにある池袋の美容院で、ヘアアップ・メイク・着付け3点セットの予約時間は11時半。何とものんびりしたスタートだった。
まず私が美容室につきそい(私は家で着物を着てから出かけたので本人よりずっと早起き)、1時間ほど時間をおいて家人が美容室にお迎えに来て、上娘は池袋経由で現地へ、副都心線の定期券を持っている息子と末娘は雑司ヶ谷から現地へ。途中、兄とはぐれた末娘が最後に到着してやっと鬼子母神に家族全員集合した。

お堂に入り、御祈祷の申し込みをする。申込書には御祈祷メニューのようなものが書いてあり、チェックを入れることになっている。御礼参りという項目はなかったので、安産祈願からお宮参り、七五三もこちらで御祈祷していただいたので、まずは今日は成人の日を迎えた御礼参りなのですが、と受付の方に説明すると、では御礼参りとあと何かご希望はありますかと言うではないか。該当しそうなのは、身体健全か心願成就くらいだったので、その二つのどちらにするかちょっと悩んだが、二十歳だから心願成就にする、と中娘。(私は秘かに良縁祈願とかあるといいなと思ったけど、なかった!(笑))

祈祷を担当するお坊さんは、息子と同じかそれより若いんじゃないか?というくら若いお坊さん。
本堂に入り、ご本尊の真ん前中央に中娘が座る。中娘の後ろに家族5人が横並びで座る。人数多い。

お坊さんが中娘の頭上で火打ち石をかちかちと鳴らし、なにかお唱えになる。そのあと左手の方に姿を消すと、明かりが付き、ご本尊の前に下がっている小さな緞帳がさっと上がった。そして日蓮宗らしい、とてもにぎやかなお経が始まった。

中娘がとちゅうから体をゆらして泣いているように見えたので、感動して泣いてるのかなぁなんて思っていたら、違った。私は一番端にいたので聞こえなかったのだが、お坊さんがお経を途中で間違って止まってしまったとき、「あ!まちがえたっ!」と言ったのが聞こえて、おかしくて笑ってしまったのだと。

最後にもう一度、お坊さんが中娘の前に戻ってきて火打ち石を打ってなにごとか唱えると、御祈祷が終わりだ。こうして無事に御礼参りと身体健全(申込書にはチェックしてなかったけどそれも御礼参りだと自然にこの項目も入るようだ)、心願成就祈願の御祈祷をしていただいて立派な御札をいただいて本堂を後にした。

本堂から出ても、「あ!間違えたっ!」を思い出しては笑っていた中娘さんでした。


12月の日曜稽古:初炭手前、茶碗荘薄茶点前、唐物

12月10日の記録。
朝一番で、日曜クラスのお弟子さんTさんと一緒に炉中を整える。Tさんに教えながらやってね、とU先輩に言われたのだが、教えるのは難しい。自分が適当にやっていることも、手順を分解して言葉にしないといけないから。でも大事なのは、灰に空気を含ませるようにすること、炭をつぐ空間がきちんと空いていること、だと思うのでそれはきちんとお伝えした。

朝礼は欠席して6畳間で早速代稽古のSさんご指導の下お稽古をスタート。まずは初炭から。お釜を持ち上げるのが怖かったけれど注意してやったので大丈夫だった。久しぶりに本物の炉にお炭。お香の良い香り。嬉しかった。
そして、広間での朝礼を終えて六畳間に移動してきたKさんをお客様役をしていただいて、まずは薄茶で茶碗荘。「おろさずひかず」が濃茶だったのか薄茶だったのかまた忘れてしまい茶筅を下ろしそうになるが、薄茶がおろさずひかず、だった。大学生の頃に覚えて事は絶対忘れないのだが、お茶を再開してから覚えたことはすぐに忘れたりする(悲)。
点てたお茶を飲んでくれたKさんが「おいしい〜〜!」と言ってくれたので、ちょっと救われた。

次にそのKさんの貴人濃茶点前のお客様(貴人)役をつとめ、濃茶をいただいたところで、Uさんから声がかかり、日曜クラスのお弟子さんOさんの指導をすることになってしまった。濃茶の平手前。Uさんは私に少しずつ助手の役目を勉強させようとしている。指導なんてしたくないと思っていたけれど、この日は素直に勉強させてもらおう、と思えたのがちょっと不思議だった。

Oさんは手にちょっとばかり(かなり?)癖があって、沢山直したいところがあるのだけれど、こらえてまずは手順を正しく覚えてもらうように指導しようと思った。がしかし!お菓子が縁高で回ってきてお菓子の取り方や縁高の扱いに気を取られて、炉で一番大切な中蓋をせずにお点前が進んでしまったのに気づかなかった!!!大失敗だ。気を取り直して、茶筅通しのお湯一勺入れたところで蓋をすることを伝え、蓋が閉まっているつもりでお茶を練るためのお湯をさしてもらった。
お客が一人であろうと二人であろうと、日曜クラスでは、濃茶は最低3人分は必ず練る、というのがUさんの方針で、このときもOさんの茶入れには三人分の抹茶が入れられていた。回し出しで一生懸命まわしてもまだまだ出てくるお茶の量におどろき、一勺めののお湯が少なすぎて大変なことになり(抹茶が飛び散る!)、さらに練るのが難しくて何度も追勺することになってしまった。最初の一勺めはほとんど全部注いでしまっていいのだ、ということを伝えるが、もっと早く教えて上げるべきだった。
こうして練り上がったお濃茶は、かなり冷めてしまっていて、そして少々ダマが残っていたけれど、それでもはじめてにしてはまあまあの練り具合といえたかな。指導者って難しいなぁ。対面で見ているから、右と左がすぐわからなくなるし。これも経験を積むしかないのかも知れない。
お茶碗を返したところで、また私は代稽古のSさんに呼ばれ、指導をUさんと交代して、六畳間に戻る。

唐物のお点前のお稽古しつつ、時間がないお弟子さんSさんにお濃茶を差し上げる。
久しぶりの炉の唐物で何度も途中で手が止まってしまうが、拝見物を出すところまで何とかたどり着いた。大先生は年末は茶杓の銘によく「無事」を使いますね、とSさんが教えて下さったので、私も早速真似をしてお茶杓の御銘は?の問いに「無事でございます」と答えてみた。今年1年は椎間板ヘルニアで日曜稽古を半年も休んでしまったけれども、こうして「無事」復帰できたのだからよかったなぁ、という思いで。

今まで日曜日は朝から夕方まで一日みっちりお稽古していたのだが、体力がかなり落ちた今、翌日の勤めに差し障ってはいけないので、午前中で失礼した。

この日は帰宅しても妙に元気だった。
そう。
久しぶりに点前座卓が取り払われた広間と六畳間の景色と、そこでお稽古させてもらったことが、私をとても元気にしてくれたのだ。

大先生、月に一回でもいいから点前座卓取り払ってくれないかなぁ・・・


12月1回目のお稽古:炭付き花月、貴人清次薄茶点前

早いものでもう12月になってしまった。例年通り、年末御挨拶を包む。いままでは8000円だったが、茶名をいただいたので1万円になった。今日庵淡交会の会費は1万円から2万円になった。上に行くほどお支払いする金額が上がるシステムなのだ。そろそろ準教授の資格取得を考えて下さいね、と代稽古のSさんを通じて大先生からお達しがあったが、茶名をもらってから2年たたないと申請できないので、今年は保留。申請には35万円かかるそうだから、今からお金をためなくちゃいけない。

さて、お金の話はこれくらいにして。

昨日のお稽古は小習い。荘り物が終わったことになって、みなさん貴人点てや貴人清次などのお稽古をする。A班は、まず炭付き花月を行い、その後3箇所くらいに分かれて貴人清次のお稽古をした。炭付き花月では私は仕舞い花。だんだんと柄杓が震えずに持てるようになってきて嬉しい。
貴人清次薄茶点前はU先輩に見て頂いた。小間ではなく洋間(Cルーム)の置き炉にて。風炉のときと違うのは炉では千鳥板を使うこと。薄茶では、お供の一口で帛紗を腰に付ける。

我が家の庭に咲いている、(多分)山茶花のつぼみを持っていったら、代稽古のNGさんが茶室の花として使って下さった。
朝はつぼみだったのが、お稽古が終わる頃には半分開き始めていた。花屋さんで買うものより、庭や林から採っていった植物の方が、早く開くようだ。それだけ元気がいい、ということなのかな。


11月第二週のお稽古:炉濃茶、茶碗荘の薄茶

11月11日の記録。

この日は、木曜クラスと月曜クラスの人が一人ずつ計二人が振り替えということで土曜日に加わったので、大先生がだいぶ混乱されていて、Aルーム、Bルームは大変だったらしい。私はなぜか、朝一番であなたは小間でK先生に濃茶を見てもらいなさい!とご指示を受け、大喜び(?)で小間へ。久しぶりに畳、本物の茶室でみっちりK先生にお稽古をつけていただいて本当に幸せな午前中を過ごすことが出来た。

ふだんは小さい立礼席でお点前をしているので、腕やら体やらが縮こまってしまっていることを実感した。柄杓を取り、構えてから、すっと下に向けるとき合は水平に、肘から下と柄杓は一直線に。そして、半円を描くように蓋置きにコツンと置くときの運び方など、何度か練習させていただいた。椅子に座って小さな点前座卓でお点前をしていると感じられない「重力」をひしひしと感じたお稽古だった。
他のお弟子さん2名もお稽古して私はお客様役。その後まだ時間があったので、茶碗荘の薄茶点前のお稽古も。薄茶の場合は、茶筅通しのときに茶筅を下ろす。濃茶のときは下ろさず引かず、と覚えるように。

今日のお花の中に、K先生がお持ち下さった足摺野路菊があった。足摺岬で採取して、埼玉の自宅ベランダで育てたのだそうだ。1年目は咲かず、2年目の今年、お花が咲いたから持ってきたの、と仰っていて、茶人だなぁと感じた次第。