8月のお稽古:東貴人且座など

広間のお軸は、釣りしのぶの画。釣りしのぶ、昔は大先生が夏になると軒先につるしていたとか。最近は全く目にしないですね。小間のお軸は知是?是知?こんど意味を聞いてみよう。横書きのお軸は右から左に読むはずなので、たぶん、知是、なんだろうか。六畳には、喝の文字の下に龍が描かれた画賛。あんまり暑いから、龍も喝を入れないと飛べないのかしら、なんて代稽古の先生が笑ってた。面白い解釈。
広間の風炉先屏風が、紗で作られた、淡々斎好みの露芝。夏らしい涼しげな風炉先。大先生はどんだけお道具お持ちだったんだろう。これでもか、と新しいお道具が出てくる。お棚は渚棚。こちらも初見だった。

今月は東貴人且座を勉強することになっていたが、一週めのお稽古は、急性胃腸炎のためお休み。お盆休みをはさんで19日が、今月最初のお稽古だった。私のお役は次客の花。
東は貴人さんなので、濃茶を練るお仕事はあるけれど、あとは指図するだけ。半東さんは大変。お道具出しのほか、貴人茶碗で薄茶を点てて、二碗の後始末をして、さらにお道具拝見にも出して、お道具引いたら送り礼を一人でこなす。(貴人さんは送り礼もしなくていいのだ)。客の方は、次客が花、三客が炭、正客がお香。三客は、半東が点てた貴人茶碗と貴人さんに運ぶなど、お仕事がある。で、花の次客はお花を入れる以外はずーっと座って見てるだけ。大変足のしびれるお仕事であった。

今月最後のお稽古では、東貴人且座の半東役を仰せつかって大変だった。というのも、貴人茶わんと次茶わんを入れ替える一番難しいいというか、面倒な仕事を控えている私の、袱紗捌きについて、細かく指導を入れてくる代稽古最高齢のWさん。今日は東貴人且座なので、その話は別の機会にしてくれーーーーという心の声は無視され、おかげですべてがくるってしまいましたことですよ。

ま、この程度のことで、正しい手順がわからなくなり頭が混乱してしまうのは、ただただ私の精進が足りないせいなのだが、どこまで相性が悪いのか、Wさんのお顔を見るだけで体がすくんでしまって思考が止まってしまいそうな勢いだ。どうしたものだろう。

ある程度経験を積んでいる弟子に対して、どの程度、指導を入れるのか、難しい問題だと思う。基本から逸脱しているということは考えにくい。細かい細かい動作の違いを指摘することが、本当にその人のためになるのか。その人のお茶を殺すことになりはしないか。私は考えてしまう。
ま、要するにWさんと相性が劇悪いっていうだけなんでしょうけれど。。。以上、ちょっとだけ愚痴でした。
大先生にお会いしたい。またいらしてくれないだろうか。