7月8日:色紙点前(御所籠)、卯の花点前(茶箱)

今日は代稽古のNさんがいらっしゃる日。先週、教本と首っ引きで自習した御所籠、色紙点前をしっかりとご指導いただいた。

本だけ見ていると分からないことも、よくわかって大変勉強になった。以下、自分用メモ。

籠の紐を解くとき、本では分からなかったけれど、一結び解いたら両端をそれぜれ持ったまま、更に結び目を緩めると、うまく下に下ろせるし、スムーズできれい。
籠から道具を取り出すとき、一帛紗、二茶杓、三茶巾箱、四古帛紗4枚。4番目だから四枚って覚えるといいのよ、とNさん。これをしまうときは、四,三、二、一と逆をたどればいいのだと。目から鱗。
茶杓の袋を千代結びするときは、両端が万歳するように折って結ぶ。万歳って面白い言い方。
振り出しの網は二つ折りにした後、縦にして(立てるように)箱に収める。
茶碗を取り出した後の大津袋の扱いも、本だけではわからなかったところ。お茶碗出したところで両耳を一緒に倒してから右耳を中に入れ左耳を中に倒し、両側をそれぞれの手でつまむように持ってふちを合わせてから二つに折る。こればかりは何度もお稽古しないとダメそう。
へだては、掌に載せて、下左右とおりたたんで(時計回り)籠の中へ。
茶巾箱の蓋を取り仰向けにして縦に置いた後、茶巾を取り出して握りこみ、茶巾箱を今度は横に置くのだが、箱の上下に取って、そのまま手首を少し返す、というか、そらすというかして横にして置けば自然。戻す特はその逆。左右に取ってそれを縦にするだけ。
お茶を出し終わって、上の茶碗が返り、お仕舞い下さいの挨拶の後、客から拝見の所望があれば受ける。下の茶碗が載っていた古帛紗は二つ折りにしたあと、点前座をワープ(!)していきなり茶箱横、上の茶碗の横に置く。ワープという表現が面白かった。

思い出すまま書き付けたけれど、後になって読み返してわかるかどうか、極めて不安。

御所籠のお稽古が終わった後、Nさんがまだ主菓子を召し上がっていないことがわかり、もう一服点ててさしあげて、とU先輩から指示がおり、なんと、茶箱の卯の花点てをすることに。全く予習しておらず、Nさんに教えて頂きながらなんとかお点前することができた。ところどころうっすら覚えていたのも良かったのかな。調子にのってU先輩がおちょこみたいな小さくて浅めのお茶碗を持ち込んでそれでお茶を点てろという。お茶こぼれるかとおもったけどがんばって点てました。経験者だからできることだ、とNさんに褒められましたとさ。ほかにもNさんからは何年も休んでた人とは思えないわね、とも・・・・。
何年も、って2年8か月だけですって。

来週も御所籠だそうだ。たぶん代稽古の先生はいらっしゃらないので、U先輩指導かみんなで自習となりそう。



7月1日 炭付花月、濃茶付花月、色紙点前

7月のお稽古場は、広間のお軸が、瀧。小間は、カワセミの画賛、雲悠々、水滔々の文字。六畳は和歌の色紙だった。

夏はお花が豊富だ。みなさんが持ち寄るお花、色とりどり。コエビソウ?ムクゲ、シモツケソウ、etc

お稽古は広間にて炭付き花月から。私はお炭を担当したが、散々だった。棚のある炭手前をしばらくしていなかったのと、指導者がU先輩だったので、厳しい。鐶は音を立ててしまうし、灰器の持ち方は間違うし。棚は二本足で菱形の、名前忘れましたが、初めて見る棚。

花月では初花でした。帛紗捌きも注意された。右手の手首が曲がってると。リハビリ中だからゆっくり治しましょう、と言われる。情けない。

次は濃茶付き花月。私は東をおおせつかる。東も、荘先生がいらした頃は何度もさせていただいてかなり覚えたつもりだったが、やはり3年近く離れていると忘れるものだ。それも情けないけど。残っているのは感覚だけで、順番忘れてたりする。

炭付き花月が終わる頃、小間でお稽古していた二人のうち一人が帰ったため、急遽、私が小間へ助っ人へ。弟弟子のYさんのお茶碗荘薄茶の、お客さま役。Yさんは入門した頃とはすっかり変わってとても立派なお点前をする。見ていて気持ちがいい。茶杓の銘を尋ねると、ちょっと考えて、彦星、と答えたのを聞いて、代稽古のSさんが、ここに来ると季節を感じる、とおっしゃったりして、お稽古なのにとてもゆったりと楽しいひとときを過ごす。

六畳では立礼式で色紙点前が始まっていた。Yさんと遅れて見学に入る。点前はKC先輩。U先輩が教本片手に一つ一つ教えつつ稽古が進む。私もあらかじめ本で勉強はしていたけど、御所籠は、思ったより小さく、茶巾箱なども初見。食い入るなようにみんなが見ていた。2回目はS先輩。いずれも拝見なしだったので、来週は拝見付きをお勉強しましょう、ということでお開きとなった。

大先生所蔵の御所籠、素敵だった。一式買うと、ヤフオクでも5万円以上、新品となると稽古用でも20万近くする。さまざまなお道具をお持ちの大先生に感謝しかない。(老人ホームに入られてしまって弟子たちは全く連絡が取れない大先生。なので、きちんと許可をとったわけではないはず。なのに、今となっては、皆使いたい放題で、本当に申し訳ないくらいです。)


6月10日・17日:仙遊三昧、台天目も少し

時間が経ってしまったので、記憶をたどって書いています。
6月最初のお稽古は、代稽古のNさんご指導で、広間で仙遊之式をお稽古することに。2回行うということで、1回目は私は加わらず、代稽古のSさんのもとで、茶室で初炭手前、台天目のお稽古。一人点前の稽古が終わると広間に移動して仙遊之式に加わった。仙遊は、お花、お香(二種)、炭、濃茶、平花月で薄茶と、盛りだくさんだ。お花は東、半東も含めて全員で。通常は廻り花でするのだが、この日は花寄せ方式だった。炭は本炭所望と言って、初掃きまで半東が行い、炭を入れて後掃きまでが三客の仕事。お香は正客が本香、次客が次香で、最後は二つを炊き合わて、点前座の棚に荘る。東が濃茶を練り、最後は全員で平花月で薄茶。平花月の前にお菓子を頂けるのが嬉しい(笑)。

翌週の17日は代稽古の先生がいらっしゃらず、KC先輩、SY先輩、Tさん、KHさん、私の5人で自習。私のお役は一回目が半東、二回目は次香でした。半東は忙しい!でも、楽しかった。

24日のお稽古は私はお休みしたのだけれど、3度目の仙遊だったらしい。きっとみなさんはかなりの仙遊巧者になったんじゃないかな。


5月20日:且座、鯉桶、後炭、濃茶

この日のお稽古は、先月に引き続き花月から。
 且座は、Tさん、Kさん、KC先輩と私の4名だったので、私が正客と三客を兼ねて、炭手前とお香を担当した。お香は家で何度も練習していったけれど、銀葉を香炉の灰の上に置くときは、香盆の下線に平行、つまり菱形に置いてはいけなくて、そのつもりは無かったのに、なぜか菱形になってしまったので直すのに苦労した。最初から正しい向きに置いていれば楽だったのに。
 香包みに入れる香木は「蚊の足」とよばれるもので、まさに蚊の足のように細く小さい。それを香箸で上下にはさむので落とさないかとても不安。手は震えてくるし、緊張した。銀葉鋏の扱い方は、代稽古のNさんと、大先生とは少し違っていて、上下に持つ、とのこと。大先生は上をつまんで持って香箸の下から引き出し、下を扱って持ち直すと教えたそうだ。その方がスマートなんだけれど、多くの動画や関連写真を見ると上下に持っているケースが多い。
且座は八畳のままで行うので、移動の際は必ず立ち上がって移動する。その足運びが難しい。特に正客は。聞香のことで頭がいっぱいで、足運びまで予習していなかったので、N先生を何度も立たせてしまって申し訳なかった。立って出るときは、右膝を立てて右足から出る。畳の縁は左で越す。席に戻るときは、右で超えて左から入る?あーん。やっぱり分からなくなってる!コロナ禍の影響がまだ長引いており、濃茶は正客のみ頂き、薄茶に移る際には茶碗も替える、とN先生。私一人濃茶をいただいた。

且座のあとは、それぞれの場所で個人点前。私は小間でU先輩のご指導で、鯉桶水指という5月にしか使われない水指の扱いを習った。なんでも淡々斎が、鵬雲斎の初節句の折に好まれた水指とか。特に扱いに決まりはないそうで、紐をいかに美しく扱うかが大事。一度しかしなかったので、すっかり忘れてしまったので、家に帰ってYoutubeで探してみたら、全然違う扱いをしていて参考にならなかった!

鯉桶のあとは、炭を直すために後炭点前。釻をかけたり外したりするとき、どうしても金属音がしてしまい、何度も注意されるがうまくいかない。釻付きの穴の大きさにもよるけれど、中心に通すつもりで集中しないとダメみたい。こればかりは練習あるのみなんだろうなぁ。

後炭のあと、濃茶を所望されたので、濃茶の平点前。U先輩は茶事至上主義でいらっしゃるので、茶事を前提とした会話のやりとりも。
これがいつも私は慣れなくて、実はいやなんだけど(笑)こんな感じ。
お菓子を出した後、
主「席を整えとうございますので、お召し上がりののち、待合へ」
客「ではご準備整いましたらおなりものなどでお知らせを」
主「都合によりまして」
都合によりましてって、何だろう?でも、そう言うことになっているので、そう答えましたとも。
濃茶点前を終えると、大先生仕込みのお点前を見るとほっとするわー、とU先輩。最近は大先生の弟子とはいえ、色々なところを経由してこられた代稽古の先生がたが増えて、純粋に大先生の教えだけの代稽古の先生はSさん一人。なので、私たちも細かいところで、色々混乱を来しているのが現状なんだが、U先輩には私が大先生のお点前を継いでいる思われたようで少しだけ嬉しかった。そして、お茶事しない?とまた誘われる。こればかりはしばらく考えさせてもらいます、とお答えしておいた。

来週はお道具入れ替えをするとのこと。時間があれば残って一緒にお勉強しましょうと誘われる。コロナ禍の3年近く、持病と闘いながら土曜日は使い物にならないお休みの日としていたので、午後まで拘束されると、次の週の仕事に差し障る。体力がもうあまり保たなくなっている。お断りしようかどうしようか。お稽古は花月をまた、と言われ、すでにメンバーに入れて考えられている。お休みも出来ないし、どうしようかなぁ。

小間のお花は芍薬。これも真の花だそうで、花器は薄バタに矢筈の敷板

5月13日:初風炉

ゴールデンウィークが終わり、5月最初のお稽古日。私の通うお稽古場には「朝礼」と「終礼」がある。終礼はほぼ挨拶だけだけれど、朝礼では、挨拶から始まって、大先生の訓話を聞き、そのあと利休道歌を一つ選んで唱和し、最後に鵬雲斎大宗匠が作った「言葉」の唱和をする、という流れ。炉から風炉に変わる最初のお稽古日の利休道歌は「水と湯と茶巾 茶筅 箸 楊枝 柄杓と心新しきよし」を唱和するのが習いだった。大先生がお出ましにならなくなってからも、代稽古の先生が引き継いでいるので、今朝も水と湯と〜を唱和した。大先生のことが思い出されて少し寂しい気持ちになったりして。

お稽古は、代稽古のSさんご指導のもと、小間で初炭手前、運びの濃茶点前と薄茶点前。炭手前は道安風炉の予習しかしていなかったら、まさかの眉風炉。基本は同じなのだが、眉風炉のように火窓の上がつながっている風炉は掃き方がちょっと違う。要復習だ。下火を直すとき(手前の一つを二つの向こう側に置き換えるとき)手前の一つを火箸で持ったら、二つの真上を越す(山越え)のではなく、二つのやや下座側を通って向こう側に置くこと。月形を切った灰は、五徳の向こう側の爪の少し左側から小さな一(一までいかないくらい、本当に小さな一)を描くように落とす。
風炉の初日は灰がまだこなれていなくて、どうも火の熾りが悪かった。来週は灰形もさせてもらおうかな。

濃茶点前・薄茶点前は、平点前なので問題無く出来たけれど、立ち上がるとき、座るとき、少し上体が揺れてしまう。立ち上がるとか、座るとかの一連の動作の中で、体の重心をどこに置くかを、体が忘れてしまっているようだ。筋肉も落ちてるし、体幹も鍛え直さないといけない。でもお茶はおいしいと言っていただけレ嬉しかった。来週は、荘りものをして、四ヶ伝に進みましょうとのこと。私としては後炭のお稽古もしたいので、折を見てお願いしてみようと思う。


4月15日:花月三昧

炉の最後のお稽古なので、上級者は広間で、花月で炉の稽古納め。炭付花月、濃茶付花月、そして平花月と3つの花月を同じメンバーで執り行った。私はリハビリ中を理由に、亭主からもメインのお点前からもはずしてもらって、少し楽をさせてもらいました。

今日の指導者は、大先生の師匠K先生のお弟子さんだった方で(大先生の姉妹弟子というのかな)御年80歳の大先輩Wさん。ご自宅のお庭で茶花を沢山育てていらして、今日は、ウラシマソウという大変めずらしいお花をお持ちくださった。U先輩が仰るには、ウラシマソウは真の花なので真の花入れを使う、とのこと。そしてU先輩、唐物は見つからなかったとおっしゃりながら、別の立派な花入れ(鯛の形の耳がついた焼き物の薄端)を出して来て、床に花を入れる。なんとも威厳がありすぎで、お稽古場とは思えないほどだったので、失礼ながら写真を撮らせてもらいました。

花弁が変化したものか、細い糸のようなものを釣り糸に見立ててウラシマソウと名付けられたとか

花月のメンバーは、姉弟子のKC先輩と妹弟子のKさん、弟弟子のTさん・Yさん、そして私の5人(2年7か月休んでいるうちに妹弟子のKさんも弟弟子のTさんも、私より上のお許状をとられたので、妹とか弟とか書くのもおこがましいのだが、一応、入門順がわかる記号として)。炭付花月の亭主はYさん(いやー、Yさんは本当に成長が早い!2年7か月の間に、花月の亭主を難なくこなすようになっているなんてすごいなぁとほれぼれしちゃいました)、お炭手前はKさん。私は仕舞い花。濃茶付花月の亭主はKさん、濃茶点前はTさん。私はまたしても仕舞い花。濃茶付花月は茶入などの拝見があるので仕舞い花のお仕事は多い。最後は平花月。亭主はTさん。私は初花。どのお点前のときもWさんから柄杓の扱い、とくに湯を汲むときの柄杓の合の傾け方についてご指導を受ける。Wさんの仰る通りにしているつもりなんだけど、まだまだダメみたい。でも次の炉は半年後なんだよなーorz

椅子を使わず、すべての稽古で正座を続けられ、足の方もだいぶ慣れてきたようだ。花月の足運びについては、もう一度復習しよう。風炉でも花月はやるだろうし。そして来月は初風炉。毎年のことだけれど、炭、薄茶、濃茶の基本からスタートするそうだ。風炉になると灰形がある。連休中に家で練習しようかなぁ。


4月8日:薄茶平点前、廻り花、唐物

前回透き木を使った炭手前をしたので、今日はほかのお弟子さんがする透き木炭手前をよーく見学して復習しようと思ったのに。私が休んでいる間に入門された男性Kさんの運びの薄茶点前を見て上げて!とU先輩からご下命が。。。まずあなたがお手本を見せて上げて、それからKさんのお点前を見てあげればいい、と。無理無理無理!!と思ったけど、断ることもできず、仕方が無いので六畳のお部屋でKさんを客として薄茶平点前でお茶一服差し上げた。それからKさんのお稽古スタート。うーむ。あまりにも一つ一つの動作がばらばらで、とにかく形だけ(形にもなってないんだが)真似して体を動かしているみたいな感じなので、割稽古からやり直させたくなる気持ちを抑えて(苦笑)順番を間違えそうになると少し注意して上げたり、どうしても気になるところは直したり、実際やってみせたりしながら一服お茶をいただく。初心者ってみんなこんなものだったんだろうか。今となってはもうわからないのだが。お稽古のひと手前が終わったあと、柄杓を構えるところだけ、割稽古してもらった。構える意味とか、構えるときの気持ちとか、形とか。私なりに説明して実際にやってみせながらやってもらったんだけど伝わったかな。人に教えるって難しいけど、ああ、私はこんな風に考えながらお点前してたんだ、と再発見するような気持ちになって、ちょっとだけ楽しかったかも。

広間では五事式のお稽古で廻り炭などしていて、KC先輩が六畳間のKさんの指導に入るかわりに私が広間に借り出され、久しぶりに廻り花のお稽古をさせてもらいました。たくさんお花があってどの花を入れても様になるので助かった。私は紫蘭を入れました。

廻り花が終わったら今度は小間に移動して、やっと代稽古のSさんの指導で落ち着いて唐物のお稽古。

来週は花月だそうだ。