5月20日:且座、鯉桶、後炭、濃茶

この日のお稽古は、先月に引き続き花月から。
 且座は、Tさん、Kさん、KC先輩と私の4名だったので、私が正客と三客を兼ねて、炭手前とお香を担当した。お香は家で何度も練習していったけれど、銀葉を香炉の灰の上に置くときは、香盆の下線に平行、つまり菱形に置いてはいけなくて、そのつもりは無かったのに、なぜか菱形になってしまったので直すのに苦労した。最初から正しい向きに置いていれば楽だったのに。
 香包みに入れる香木は「蚊の足」とよばれるもので、まさに蚊の足のように細く小さい。それを香箸で上下にはさむので落とさないかとても不安。手は震えてくるし、緊張した。銀葉鋏の扱い方は、代稽古のNさんと、大先生とは少し違っていて、上下に持つ、とのこと。大先生は上をつまんで持って香箸の下から引き出し、下を扱って持ち直すと教えたそうだ。その方がスマートなんだけれど、多くの動画や関連写真を見ると上下に持っているケースが多い。
且座は八畳のままで行うので、移動の際は必ず立ち上がって移動する。その足運びが難しい。特に正客は。聞香のことで頭がいっぱいで、足運びまで予習していなかったので、N先生を何度も立たせてしまって申し訳なかった。立って出るときは、右膝を立てて右足から出る。畳の縁は左で越す。席に戻るときは、右で超えて左から入る?あーん。やっぱり分からなくなってる!コロナ禍の影響がまだ長引いており、濃茶は正客のみ頂き、薄茶に移る際には茶碗も替える、とN先生。私一人濃茶をいただいた。

且座のあとは、それぞれの場所で個人点前。私は小間でU先輩のご指導で、鯉桶水指という5月にしか使われない水指の扱いを習った。なんでも淡々斎が、鵬雲斎の初節句の折に好まれた水指とか。特に扱いに決まりはないそうで、紐をいかに美しく扱うかが大事。一度しかしなかったので、すっかり忘れてしまったので、家に帰ってYoutubeで探してみたら、全然違う扱いをしていて参考にならなかった!

鯉桶のあとは、炭を直すために後炭点前。釻をかけたり外したりするとき、どうしても金属音がしてしまい、何度も注意されるがうまくいかない。釻付きの穴の大きさにもよるけれど、中心に通すつもりで集中しないとダメみたい。こればかりは練習あるのみなんだろうなぁ。

後炭のあと、濃茶を所望されたので、濃茶の平点前。U先輩は茶事至上主義でいらっしゃるので、茶事を前提とした会話のやりとりも。
これがいつも私は慣れなくて、実はいやなんだけど(笑)こんな感じ。
お菓子を出した後、
主「席を整えとうございますので、お召し上がりののち、待合へ」
客「ではご準備整いましたらおなりものなどでお知らせを」
主「都合によりまして」
都合によりましてって、何だろう?でも、そう言うことになっているので、そう答えましたとも。
濃茶点前を終えると、大先生仕込みのお点前を見るとほっとするわー、とU先輩。最近は大先生の弟子とはいえ、色々なところを経由してこられた代稽古の先生がたが増えて、純粋に大先生の教えだけの代稽古の先生はSさん一人。なので、私たちも細かいところで、色々混乱を来しているのが現状なんだが、U先輩には私が大先生のお点前を継いでいる思われたようで少しだけ嬉しかった。そして、お茶事しない?とまた誘われる。こればかりはしばらく考えさせてもらいます、とお答えしておいた。

来週はお道具入れ替えをするとのこと。時間があれば残って一緒にお勉強しましょうと誘われる。コロナ禍の3年近く、持病と闘いながら土曜日は使い物にならないお休みの日としていたので、午後まで拘束されると、次の週の仕事に差し障る。体力がもうあまり保たなくなっている。お断りしようかどうしようか。お稽古は花月をまた、と言われ、すでにメンバーに入れて考えられている。お休みも出来ないし、どうしようかなぁ。

小間のお花は芍薬。これも真の花だそうで、花器は薄バタに矢筈の敷板