今日は東京の今日庵初釜の日で、大先生はそちらにお出ましになるのでお稽古お休み、のはずだったのだが、急遽(うちのお稽古場は急遽変更がしょっちゅう(^_^;))変更、お稽古日になった。
畳拭きをほかのクラスの人がやってくれることになったので、私は炉中の準備に集中する。本来なら、炉中からすべて灰を上げ、篩でふるって戻し入れ、五徳と釜の高さを合わせて整えていくものだそうだが、なかなかそこまでのことは毎回できない。灰を外に出さず、キッチン道具の味噌こしのような道具を使って炉中で灰を篩う。灰を篩った後、いったん全体を平らにならしてから、長火箸で四隅から扇状に炉辺中央に向かって掻き上げていく。上から見て左右上下四つの山ができるのだが、その高さ、山裾の深さが四隅四辺とも同じようにしなければいけない。炉中が暗くてよく見えない(次回は懐中電灯を持っていこうか)が、四辺それぞれから見てみて、高さが同じどうか確かめる。
湿し灰をたっぷり蒔いて埋め香して(いつもはお稽古用の「梅が香」を使うのだが、今日は内緒で「若松」を埋めてみた!)下火を入れる。昨今は炭が非常に品薄になっていて、中国からも入らなくなっているそうだ。丸ぎっちょ3本使うのは勿体ないので、2本は割りぎっちょを2本ずつ組み合わせ丸のつもり、炭手前で最初に移動する下火だけを本物の丸ぎっちょにする。
お稽古は炭付き花月から。順番でついに私に炭手前が回ってきた。前回はまだまだ大先生の前で炭手前はできませんと言って辞退したのだが、さすがにもう辞退できないので私が月を引いて炭手前をさせていただいた。大先生がいらっしゃる前に炭付き花月を終えるようにというご指示だったのに、ちょうど点前座に座ったところで大先生登場!下火を動かすと、左側の割りぎっちょが倒れてしまって私が焦りまくっているのがきっと分かって可哀想に思って下さったのだろう。「一番大事な炭が倒れた!」と大先生がおどけるようにおっしゃったので、みなが笑って座がなごやかに。がんばってなんとかすべての下火が3本立てなおったところで、大先生が下火に黒いところが残っていると、お客さんに来るのが早すぎましたよ、と言っているようなものなのよ、と教えて下さる。
確かに、参考書を見ても「下火は焼き加減にかたよりのないようおこします。初炭の炉中拝見のときにはうっすらと尉(じょう:燃えかすの白い灰)がかかっているぐらいが理想的です」とある(淡交社刊「茶の湯の基本 灰と灰形」より)
下火を熾すときから、火の具合を見ないといけないのだ。まだ余裕がないので、湿し灰を篩ったり、釜を清めたり、下火を熾したりするのを全部先輩にお任せしてしまっている。次回は少なくとも下火には注意を払おうと思った。
炭手前では、管炭と割管炭を一緒に火箸で掴んで逆手にして炭を入れるのだが、以前は上手にできたのに、最近はすごくへたになっている。意識しすぎて却ってダメになっているっぽい。火箸の扱いは家で稽古できるけれど、本物の炭を掴む練習はさすがにできない。
炭、一式買ってみようかしらん。
炭付き花月が終わると、今度はお茶会のお稽古。更好棚二つ並べて紹鴎棚のつもりで。お運びや半東、後見の役をそれぞれがお稽古する。私はお運び一回、お点前を一回させていただいた。
これで午後は終わりかと思いきや、最後に、大先生が代稽古の先生、Bクラス、Cクラスのお弟子さん達全員をAルームに呼び、座らせる。実際のお茶会の場面通りにお稽古しましょう、と。
半東、お運びは臨機応変の働きが必要になるので私には無理。なので、お点前が私、半東がK先輩、お運びをSG先輩、後見をU先輩が務められる。点前座の私は最初に一碗点てると、半東のKさんが運んでくる替え茶碗で次々とお茶を点て、それでも足りないので、水屋でも陰点てしてSG先輩、K先輩がお茶を運ぶ。正客になった代稽古のT先生と後見Uさんとの会話の勉強も大先生のご指導が入る。私はその会話を聞きながらお茶を点て続けていた。水指の中の水が足りなくなってきたころ、やっと仕舞い茶碗が来て仕舞うことができた。水指の水もなんとか間に合った。K先輩、SG先輩はさすがだ。全然慌てること無く大人数のお客様にお茶をお出ししていた。
昼食後は、今度はU先輩が、午後まで残っていた社中の人たち全員にお茶を点ててくださった。私は最初はお運びをしていたのだが、最後に一緒にお茶をいただいてほっと一息入れることができた。今日のお稽古はなかなかスリリングというかハードというか・・・でも大先生は今日はとてもお優しくて、お茶会は楽しいものにしましょう、みんなニコニコしてね、広間は華やかに、と励ましの言葉をくださった。派手にするのよ、振袖着なさい、なんて冗談も仰っていらしたから、少しでも華やかになるように、私は二十歳の頃に作ったピンクの色無地を着る予定。(ちょっと恥ずかしいけど・・・!)
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1月の日曜稽古:初釜
1月11日日曜日の記録。
日曜クラスの初釜、昨年は義父の十三回忌があったため参加出来ず、この日が初めての参加だった。
Uさんご夫妻が沢山のお道具(お軸(鵬雲斎大宗匠の「是雪是梅花」)も花入れも炉縁もお水指もお茶入もお茶杓もお茶碗もみんなご夫妻のお道具!お釜以外は全部と言って良い。)とお料理、食材を持ってきて下さり、Uさんが亭主、Kさんが半東で、お茶事形式で初釜が執り行われた。
正客はSGさん、私はお詰めを仰せつかった。
Uさんが作ってきて下さった祝い膳。盛りつけなど裏方は全部半東のKさんがしてくださった。
折敷の上に裏白を敷き、その上に卵焼き、松に差した黒豆、さわらの幽庵焼き、数の子、串にさした昆布巻き、子持ち昆布、ししとう。ユズリハの上に紅白なます、壷々の中にはイクラ。お酒も勿論、燗鍋で振る舞われ、お椀は白みそのお雑煮で、こちらも絶品。本当に大感激だった。
お食事が済むと吉祥寺の亀屋万年堂さんに一幸庵をお手本に作らせたという花びら餅が銘々皿に載せて運ばれてきた。Uさんによる濃茶点前は、勿論金銀の嶋台茶碗だ。私は銀の茶碗でお濃茶をいただき、金の茶碗もしっかり拝見させていただいた。美味しいお濃茶をいただき、茶碗を拝見し、茶入、茶杓、お仕覆の拝見もして濃茶席がいったん終わると、薄茶は回り点てとなった。
回り点ての亭主を仰せつかって私がまずはお薄を点てる。Uさんご主人がお茶碗を3つお貸し下さったので、本来は一つのお茶碗で回り点てをするところ、3碗使って順繰りにお茶を点てていく。お茶碗のやりとりはKさんがしてくださる。この日のKさん(いや、この日に限らずいつもだけど)は本当に気働きの鉄人だった。
茶道具、食器類、鍋類などもすべてUさんご夫妻が持ち込まれていらしたので、午後はお道具のお片付け。茶入を片付ける時には、鵬雲斎大宗匠の箱書きもしっかり手にとって拝見することができた。(なにしろ、茶入を仕舞わないといけないからね!)
Uさんご主人曰く、水屋の手伝いをすると、普段見られないものを間近に見る事ができて、それがまた勉強になるのだ、と。
こういう初釜はおもてなしが大好きな人じゃ無いとできないことだと思う。Uさんご夫妻、凄い!半東のKさんも凄い!
何から何まで至れり尽くせりの本当に夢のような初釜だった。
2015年1月1回目のお稽古:初点て式
1月10日土曜日の記録。
当初は初点て式は行わず、お茶会に向けた普段通りのお稽古と聞いていたのだが、直前になって、やはりみんなで最初にお濃茶をいただきましょう、と大先生からご指示があったそうで、急遽、A班の先輩方が中心となって初点て式が行われた。
今年から、SGさんの後を継いで、私が炉中の準備を担当することになったので、この日、SGさんに見て頂きながら炉中を整える。よく火がおこるように、ていねいに灰をふるう。火床の形を整え、四方の山をつくるべく火箸で灰をかきあげる。たっぷり湿し灰を撒いた後、埋め香をして、下火3本を入れる。この日は炭手前をしないということだったので、下火を入れた後は、炭手前と同じように炭を入れていく。初点て式で火が消えてしまっては大変なので、空気の通りに気を付けながら。釜をかけ、炉縁をはめ、釜の蓋を切って炉中仕事終了。
席入り後、朝礼があり、大先生から30分ほどお話があった。いつも大先生が仰っている「自分を育てるのは自分自身」というお話。そして、今年の目標として、季節ごとのお点前をきちんとやっていくというお話も。なので、2月は大炉、3月は釣り釜をやりましょうね、とのこと。楽しみだ。
お話が終わる頃に、STさんとSGさんがお菓子を運んで下さる。近所の和菓子屋さん作の花びら餅だ。皆にお菓子が行き渡って一緒にいただいたら、亭主のUさんが静かに茶道口を開け、濃茶点前が始まった。柄杓を引いたところで総礼。茶入を清め、茶杓を清め、厳かな雰囲気でお点前が進んでいく。茶碗を清めるために釜の蓋を開けた瞬間、湯気がふわぁ??っと上に上がっていく。
濃茶が点つまで本当は無言なのだけれど、と前置きしてから、炭によく火が回って、お煮えもちょうど良いわね、この湯気の上がっていく様子がとても良いものなのよ、と大先生が解説してくださった。この景色を皆に見せたいから、茶会の稽古では無くやはり初点て式のようにしたのよ、とも。
炉中を整えた私が、本当にほっと胸をなで下ろした瞬間だった。
ビギナーズラックだったのだろうけれど、炉中の準備、炭の具合がうまく行ったのは本当に嬉しいことだった。
n先生が正客で私は次客、土曜クラスのお弟子さん、代稽古の先生など総勢14名で、お濃茶は都合三碗の練られた。お茶碗は嶋台茶碗ではなく、黒楽茶碗で。略式初点て式だったけれど、年の初めはこうして皆さんとご一緒にお濃茶をいただくと、背筋が伸び、気持ちも引き締まって、やはり良いものだなぁと思った。
無事に全員が濃茶をいただき終わると、各グループに分かれてお茶会のお稽古。
私はまたしてもお客様の勉強をさせていただいた。濃茶につづき薄茶も頂いて、とても幸せだった!
この日は、A班のメンバーが手分けしてお節をお持ちしていた。Uさんが紅白なますと卵焼き、Kさんが叩き牛蒡、STさんが一口昆布巻きでSGさんが栗きんとんと田作り。私は黒豆を煮て持っていった。代稽古の先生方が小豆ご飯を炊いて下さり、大変豪華なお昼ご飯となった。
午後はもう一度お茶会のお稽古。
2014年お稽古納め:炭付花月、紹鴎棚薄茶、唐物
昨日の記録。早いものでもうお稽古納めの日になってしまった。いつも通り炭付き花月からスタート。私はお炭をやる?とU先輩に言われたのだが、大先生の前ではまだまだ、と思ってご辞退申し上げ、初花を引く。
花月のあとは、1月のお茶会のお稽古。前回同様、更好棚を二つ並べて紹鴎棚に見立てて薄茶点前。客、点前、半東、運び、をそれぞれ順繰りに行う。
大先生はとてもご機嫌がよろしく、終始和やかなお稽古であった。
午後は唐物の自習。先輩方に濃茶を練り、私も一緒にいただく。来年のお稽古始めは1月10日。
12月の日曜稽古:初炭、後炭、茶入荘、貴人清次薄茶
12月7日日曜日の記録。
この日はいつも参加されている先輩が二人とも欠席で、準備は日曜クラスのK子さんと私のほぼ二人。準備は、八畳のお部屋(Aルーム)の炉中を任される。
前回の反省を踏まえ、湿し灰をたっぷり蒔いた。四方の山の高さが若干異なっていること以外はほぼOKが出て、埋め香をして下火を入れ、釜をかける。
お稽古の最初は初炭手前から。本当は日曜クラスのお弟子さんたちにしてもらいたかったのだけれど、残念ながら炉の炭手前はまだきちんとお稽古していなかったそうで、私が行うことになった。羽を下す時、羽の先からおろさない。畳と平行におろしていく。このあいだn先生に火箸のおろし方で受けた注意と同じだ。
火箸は畳目を利用してきりっと先をそろえてつく。火箸の先が開かないよう常に注意する。灰を蒔くときは山から山を意識して蒔くこと。
お香合はU先輩が持ってきてくださった釣鐘。除夜の鐘にはちょっと早いけれど、師走ということで。練香は、小さい玉になっている。二つを合体させて、サランラップでくるみ、指先で三角錐にする。しらずに、一つを三角錐にしてしまい、ずいぶん小さいね、と笑われちゃった。知らないって怖いことですねー(^_^;)
お稽古納めのお菓子は、辻占で盛り上がる。お正月の占い菓子でこんなの。すごく急いでとにかく焦ってお菓子を取ったお弟子さんに「せくにはおよばず」と出たり、日頃からおっとりしてるのに意外とはっきりものを言う人に「ばんじ思いのまま」と出たりして、みんな大笑い。
私がひいたのは「ねてもさめても」
来年はねてもさめてもお茶のことを考えるようになるのね、という解釈(U先輩)があったり、なんとなくロマンチックな感じ、と理解する人(万事思いのままの人w)もいたり。
私は真っ先に寝ても覚めても中娘のことを気にしている今日この頃、と思ってしまったけれど(^_^;)
半東のお稽古や、お客役のお稽古もして午前中はお濃茶までいただいて終了。
午後のお稽古の前に、炉中の点検。よく火の回った炭の色が何ともいえず美しく、改めて炭を使ってお稽古をさせていただけることに感謝。
午後はまずは後炭手前から。管炭と割管炭と枝炭を同時に箸で持ち上げて逆手にして炉中におろすなんて、まだまだできない!?を釜にかけたりはずしたりするときも、かちゃかちゃ言わせない!と注意を受ければ受けるほど、手が震えて音が鳴ってしまう。見かねて代稽古のSさんが、鐶を直角にすると音が出にくいですよ、と教えてくれる。確かに、私は鐶をかけるとき鐶が垂直になっていなかった。水屋で釜を上げたりするとき練習しよう。
日曜午後クラスのお弟子さんが急きょお休みとなってしまったので、午後の六畳間(Bルーム)は私一人でお稽古し放題!
土曜日の自習で大間違いした茶入荘のリベンジをさせていただいたあと、Uさんのリクエスト(?)で貴人清次の薄茶点前。仕舞いつけのところがうろ覚えだったのだが、代稽古のSさんが助け舟を出してくださりなんとかなった。
貴人茶碗が戻ると取り込んで貴人さんに一礼、お湯を一尺入れて建水に空けたあと、水一尺入れて茶筅通し、茶巾を入れ、茶筅を入れ、次茶筅を置き替え、貴人茶碗は貴人台ごと一旦、建水の上に仮置きする。次茶碗が戻ったら、湯を一尺さし、建水にあけたあと、水一尺で茶筅通し(一回こつんとしたら上げずにのの字)千鳥茶巾を茶碗に入れ千鳥板を懐中し、茶筅を入れ、茶杓を拭き、茶碗に伏せたら、なつめを建水前右側に置き直し、次茶碗を二手でなつめと置き合わせる。水一尺お釜にさし水指の蓋をしめると、拝見の声がかかるので、受けて、柄杓を棚に荘り、蓋置を手に受けて正面に廻り、棚の上に荘ったら、次茶碗を一手で勝手付に置くのだが、場所は貴人茶碗の下、建水の上。貴人茶碗を仕舞つけるとき、気を付けて上の方に置かないといけない。
棗を取って掌にのせ、客付にまわって・・・あとは定型通りに拝見物を出す。さがるときは、次茶碗を右掌に載せ、左手で建水をもって立ち上がる。次に貴人茶碗を引くが、茶道口に置いて貴人さんに一礼する。
3月に冬の花月勉強会を開催するそうだ。そのときA班は貴人清次花月になるらしい。濃茶なのか薄茶なのかは不明。
12月2回目のお稽古:炭付き花月、茶入荘、茶杓荘
水屋でお菓子の支度をしていたら、Aルームの方から「朝一番で炭付花月をしたら、一人点前のお稽古もしましょう。今日はまずminahoさんから、茶入荘のお稽古をするといいわ!」と大先生が先輩に話しているのが聞こえてきた。今までは、花月を通して一人点前の勉強をするのよ、と仰っていたのだが、最近は、花月ばかりしていては一人点前を忘れてしまう、という風にお考えが変わられた様子。
月に一度は真台子、行台子のお稽古、月に一度は小習い、四ヶ伝の一人点前のお稽古、というふうになるようだ。
今日は私は小習いで、先輩方は四ヶ伝のお稽古をすることになった。
炭付花月では初花を引く。薄茶点前の最中、茶杓を清めるときに茶杓を持った指(人さし指?)が見えないように、と大先生からご指導いただいた。柄杓を構えるとき、節を持った左手の指が柄からはみ出ないように指を揃えるというのは、最初についた先生から教えられ守ってきたけれど、茶杓も同じようにしなければいけなかったとは。迂闊なことに今まで気付かなかった!
茶入荘は、仕覆から茶入を出して膝前に置いたところで、懐から古帛紗を取り出し、茶入を置くべき位置に開いておく。そのあと帛紗捌き(四方捌き)をして茶入を清め、古帛紗の上に茶入を置く。濃茶の場合は茶筅をおろし、茶入の横に立てる。
茶筅通しの茶筅は片手で入れ、両手で茶碗を引く。
拝見のときは、古帛紗ごと茶入を持って客付に回り、帛紗で茶入を清めたら、いったん帛紗を下に置くのだが、古帛紗の右横(下段)に置き、蓋は古帛紗の右横(上段)に置く。また、茶入を出してから、帛紗を腰につける。これが和巾だったら帛紗を腰につけてから、茶入を出すのだそうだ。
午後は茶入荘の復習をしようと思って、茶入のところで古帛紗を出すのをすっかり忘れてしまったので、途中から茶杓荘ということにして、茶杓を拝見に出すときに古帛紗を添える。
茶入荘をするつもりで結果茶杓荘に変更なんて、何て間が抜けているんでしょう。。。
12月1回目のお稽古:炭付花月、紹鴎棚薄茶点前、唐物
昨日土曜日の記録。
年末初回のお稽古日には、お月謝のほかに年末御挨拶(お歳暮)の集金がある。加えて、来年度の帛紗(やました作成)を購入希望(ほとんど強制だけど)の人はその集金もあった。集金係のK先輩がその仕事でなかなかお稽古に入れず、私はすることがないので、ぼんやり立っていた。ら、大先生に、B班の炭付き花月が始まるから、どうせ一人足りないのだからそこに入りなさい、と言われ急遽Bルームへ。(N先生の認知症がここにきて急激に進んでしまい、今回からもうお稽古場にはいらっしゃらなくなったそうだ。そのため、Bルームは完全にn先生の担当になっている。)
n先生はすぐに私に正客を命じ、折据から札を取る段になると、こんどは「月をお取り下さい」としれっと(失礼!)仰るではないか。B班の方たちのお稽古なのに、私に炭をやれと。日頃A班でお稽古しているんだからできるでしょ?という無言の圧力を感じながら、替え札を取ると炭手前に進む。火箸を置くとき、火箸の先から斜めに置いていくのでは無く、畳と平行に火箸を置く、と教えられる。また灰匙で灰をまくときの角度やコツは自分で研究するようにとも。炭手前を何とか終えて、正客の席に戻ると次は数字の札を取るように指示され、その次は月を取るように言われ、最後は全員に花以外を取りなさいとおっしゃった(私以外のメンバーも全員、n先生のおっしゃる通りの札をその都度取っていた)。n先生の指示通りに皆が動き、スムーズに炭付き花月が終わる。きっと何も考えなくてもn先生の言うとおりに動いていればできるようになるのだろう。
花月が終わると、Aルームに戻る。さすがにもうお稽古は始まっていて、更好棚を二つ置いて紹鴎棚に見立てて順番に薄茶点前、半東役のお稽古をしていた。私はお客様のお勉強から。半東はたぶん私はやらなくていいはず。お点前の順番が回ってきて薄茶を点てる。紹鴎棚は、下の段が物入れのようになっていて、そこに背が低めの水指を入れてお点前をするもの。お点前中は障子を開けて水指を少し手前に引き出す。お仕舞いのときは、最後に水つぎ(片口)で水をさしたら、手前に出ていた水指を奥に戻して障子を閉めるのがなんだか素敵。A班全員がそれぞれお稽古して午前中は終了した。
午後は会のお稽古以外のものをそれぞれやりなさい、とご指示があり、私はU先輩に見て頂いて唐物のお稽古をさせていただいた。曲水指の前に唐物を飾り、茶筅と茶杓を仕組んだ茶碗を持って入る。襖を閉めて点前座に進んだら、茶碗を二手で勝手付きに仮置きするのだが、実はこれは仮置きではない、ということを教えてもらう。通常なら、茶碗の右真横、左手前を持って勝手付きに置く。壁に手がぶつからないように左際を持つわけだ。しかし、唐物のときは、右真横、左真横と取って、手が壁に当たらないくらいの場所に置く。つまり、本当は茶入と茶碗を置き合わせるところ、唐物が主役だから茶碗は控えて置く,という意味なのだ、と。
一番苦手な問答は、今回は
お茶碗が戻ったところで、茶碗の由緒を聞かれて、
お茶碗は俊寛の写しとお見受けしましたが?
「はい。さようでございます。宗入でございます。」
唐物の由緒を聞かれて、
「益田鈍翁が所持していたと言われる茄子でございます。」
という会話を教わった。唐物の場合は遠州家伝来とか黒田家伝来、とかじゃなくてもいい、とUさん。たぶん大名物とか中興名物とかそういうレベルの話をされていたのだと思うけれど,私にはさっぱり(^_^;)
客「なにか御銘でも?」
「特にありませんが、円能斎宗匠よりお箱を頂戴しております」
客「さしつかえなければそのお箱も拝見させていただけないでしょうか。」
「では、のちほど」
という会話も習ったのだが、茶碗のときだったのか、唐物茶入のときだったか、すっかり忘れてしまったわ(ーー;)
そして茶杓の問答は、円能斎の箱書きと釣り合うように、じゃあ、お作は玄々斎くらいにしておこうか、ということになって、玄々斎作、銘は無一物。
うーむ。やっぱりいつまで経ってもこのお道具の想定問答は苦手だわ。
しかし、前回、次回は壺荘のお稽古をしましょう、と言われたはずなのに、壺のつの字も無かったなぁ・・・。