東大寺献茶式2015

U先輩ご夫妻の伝手で茶券を手配していただき、思い切って行ってきました@東大寺の献茶式。
御年92歳になられる鵬雲斎大宗匠が自ら献茶をなさいます。
5月のこの時期、新茶を奉納し、お濃茶とお薄茶2碗を献茶するお式です。
会場はこんな感じ。小さいのでわかりにくいと思いますが、お釜の右手のテーブルに石臼があります。この石臼で新茶を碾いて、そのお茶でお茶を点てるそうです。
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左側に見える階段。祭壇まで上がる階段ですが、これ、かなり急勾配です。この階段を92歳の鵬雲斎が手すりも使わず台天目茶碗を両手で捧げ持って上がるのです。(実は全国の裏千家同志の方々は今年も大宗匠はこの階段を上るのか、とヒヤヒヤ。あとで伺ったところによると、当代(鵬雲斎の息子さん)は、回りの者に、絶対一人で上らせるな、と仰ったとか。それに対して大宗匠は、オレは上るよ、と仰ったので誰も止められなかったとか。)
大仏様が見下ろす祭壇。
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開式前の大仏様も鵬雲斎大宗匠を心配なさっているように見えました。
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11時半からの式のために10時半には会場に入っていないといけません。着物姿の人々で埋め尽くされる会場。烏帽子をかぶっているのは、お献茶される茶業組合の方たちです。この方たちが、お茶壺をカゴに乗せて担いで会場入りされたのでした。(お茶壺道中・・・会場内にいると見えませんが)
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お式は読経から始まりました。般若心経。天台宗のお寺の般若心経はなんだか声明みたいに響きます。その後茶業組合の人たちにより茶壺と新茶がそれぞれ奉納され、いよいよ大宗匠の献茶式が始まりました。
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階段を一気に上がる足音が聞こえました。
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無事にお濃茶(一碗目)を献納して階段を下りられる大宗匠。
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このあと、薄茶を点ててもう一度上がり下りされ、さらにお焼香でもう一回上がり下り。計3回も!
お焼香は大宗匠のほかに、東大寺のお坊さんや唐招提寺のお坊さんや茶業組合の人、淡交会の人など10人くらいの方が行って、それで献茶式が終了しました。