昨日の記録。
今まで2回キャンセルになっていた茶カブキが、ようやっと実現。点茶U先輩、執筆n先生、正客SGさん、次客Kさん、三客STさん、詰めが私という陣容。広間をぐるりと囲んで茶カブキメンバー以外のお弟子さんたち、代稽古の先生たちがすわって観戦、もとい、見学することになった。
大勢のギャラリーの見守る中、まずは試し茶。一服めは総礼あり。茶碗は正客と詰めが出会いで返す。取り込み総礼もあり。二服めは、次礼のみで末客が茶碗を返す。本茶一服めは総礼あり、詰めと正客の出会いで茶碗を戻す。取り込み総礼もある。
名乗り紙と大折据が回ってきて、一服目が竹田なのか上林なのか、はたまた客なのか、一の大折据の中にこれと思う茶舗の書いた名乗り紙を入れる。詰めの私は茶碗を返すと名乗り紙を大折据に入れ、正面を正し、執筆のところに持っていく。
二服目が回ってきて二の大折据も回される。しかし一服めと二服めが決まれば自ずと三服めは明らかなので二の大折据に続いて三の大折据もついてくる。二服目のお茶碗は詰めがひとりで返し、自席の戻ると二の大折据と三の大折据が待っている。手早く両方に名乗り紙をそれぞれ入れて、名乗り紙をはさんでいた帛紗を懐中、三の上に二を重ね、執筆のところに持っていく。お詰め大忙し。(正しくは、二の大折据に名乗り紙を入れたら、下座に仮置き。三の大折据に名乗り紙を入れたら、下座の二の大折据を三の大折据に重ね、正面を正して、二と三を一緒に持って執筆の所に運ぶ。執筆の文台の右側に(執筆の人から見ると左側)に座り、右側に大折据を置く。)
正客が、三服目は白湯を所望すると、三服目はお湯が回ってくる。4服も濃茶を飲んだ後のお湯のおいしいこと。最後は詰めと正客の出会いで茶碗を返し、取り込み総礼。
大先生はお稽古なので、3服とも同じお抹茶を使っていると思っていらっしゃるが、実は違う。U先輩がわざわざ三種お抹茶を持ってきて下さったので、お稽古とはいえ、全部違うお抹茶だったのだ。
そして結果は、見事正解!全部当たったと分かったときはちょっと嬉しかった。
とはいえ、茶カブキは、競争が目的ではない。
教科書によると、「干古干今裁断舌頭始可知真味 ーー 私たちは常に甘い、辛い、熱い、冷たいなどと舌先の味覚により判断していますが、これは仮の判断で、本当の味は舌頭を断ち切ったところにある、というものです。」と解説があった。もう一つの教科書には、「お茶の味に親しみ、味覚を研ぎ澄まして関心を持つ、ということに尽きるでしょう。」と書かれている。
古式に則って進められる茶カブキ之式。部屋に「竹田 上林 客」と胡粉で書かれた黒い板が掛けられるが、その掛け板は、大先生の先生が書いて下さったものだとか。抹茶を入れる小棗も、大先生の先生がくださったものだそうだ。棗の蓋に書かれた文字もその先生の手になるもの。
大先生の社中に入って確か二度目の茶カブキだったと思うが、大先生社中の歴史も感じられる一席だった。
茶カブキを終えた後は、私は小間でn先生ご指導の下、台天目のお稽古をさせていただいた。小間は炉が切ってあり、立礼席ではない!久しぶりにきちんとした畳のお稽古ができてとても有り難かった。
台天目の台を清めるとき、茶碗を火窓前に置いた後、台を左右と取ったら改めて自分の方に少し引き寄せ左手で下の枠をしっかり持ち直し、清める。
茶入は遠州家伝来瀬戸肩衝、茶杓は象牙の利休型。
お昼はU先輩がもってきてくださったお汁粉をいただいた。本当はお正月にしたかってけれど、諸般の事情で旧正月になったとおっしゃっていた。
お餅もはいってとても美味しかった。