2017初茶会

今日は大先生のご自宅で、初茶会だった。昨年も1月ではなく2月に行われたが今年も2月の初茶会だ。

昨日から準備万端整えて、今朝は5時半起きで着物に着替えて自転車で向かった。今日の着物は一つ紋付きの鮫小紋に、唐花文様の黒の袋帯。土曜日A班、B班は、4畳半小間席で薄茶の担当だった。今までは薄茶席は広間がお決まりだったが、今回は広間は点前座卓を置いて、正座ができない方たち(主に年輩の方たち)メインの濃茶席になったのだった。

今回私に与えられたお役は半東。4畳半の茶室にお客様とお点前さん、半東、後見が入るので、お部屋はすぐ満杯になってしまう。お客様は最大8人ほど入れるのだが、無理せず、5人くらいを目安に進めることになった。

半東は、部屋を整え、お客様を茶室へご案内し、お菓子をお出しする。いったん退室し、お点前が始まったら再度入室してお菓子を早めに取り回すようお客様にお声をかけたあとはじっと控えている。続いて後見役が入室し、お道具の説明などをする。
半東は、お点前さんが点てた薄茶を正客に運んだ後は、給仕口から出てくる点て出しのお茶を後見役に取り付いてもらいながら、茶室のほぼ中央ですわったまま、少しずつ回転しながら、次客から末客へと順に一碗ずつお茶をお渡ししていくのだ。小間なので移動は全て膝行、膝退と厳命されている。お茶を出し終わると、今度はお茶碗を引く仕事が待っている。末客にお出ししたあとは、左回りに約120度ほど(?)回転して次客の茶碗を引き始める(正客の茶碗はたいてい拝見に回っているため)。末客の茶碗を引くと、今度は膝退で茶室を出る。最後の方は着物の前がはだけそうになってしまい、大変だった。こんなことなら家で膝行、膝退、回転(?)の練習を着物でしておくべきだった!

今日一日で半東は4回ほど、お点前も人が足りなくて一回行った。

後見役は男性弟子のURさん、TさんとU先輩。男性が後見役をするのは初めてだったが、URさんもTさんもなかなか良い雰囲気でお道具の説明などされていた。

今日のお道具(メモ)

本席掛け物 亀山切 古今集 春の断簡 藤原行成筆(と言うのだが、たぶん本物ではなく、どなたかの臨書だと思われる)
 水のあたりに梅の花咲けりけるを詠める 伊勢
年を経て花の鏡となる水は 散りかかるをや 曇るといふらむ
 比叡にのぼりかへりまうできて詠める 貫之
山高み見つつ我がこし桜花 風は心にまかすべらなり

花  前半は福寿草とネコヤナギ 後半は福寿草が開いてしまったので、胡蝶侘び助とネコヤナギ
花入 阿波筒(蔵六 造)
香合 鶴 仁清写(真葛 造)
釜  柏葉釜
炉縁 青漆爪紅
水指 うさぎ耳付 淡々斎好(吉向 造)
茶器 五節句平棗 大宗匠在判
   点前 独楽中次(瓢阿 造)
茶杓 坐忘斎御家元作 銘 瑞林
茶碗 万福
蓋置 竹 妙喜庵主
建水 信楽(直方 造)
菓子 咲き分けきんとん(栄泉)
菓子器 色絵(松・梅)
莨盆 十二支丸盆
火入 織部

お福さんの顔が描かれている主茶碗を筆頭に福々しいお道具、梅と桜を読み込んだ和歌のお掛けも。今回のお道具組はやはり「初春」がテーマなのだろう。

濃茶席のお掛けものは、大宗匠の「一」。これも素晴らしいお軸だったけれど、やっぱり濃茶は広間ではなく小間がいいなぁ、と感じてしまったのはナイショ。お玄関のスペースには立礼席が設けられ和親棚を使って茶箱の雪点前を見せて頂いた。
お客様はついに100人を切り、今回出たの茶券の枚数は75だったそうだ。
9時過ぎから始まって1時半ころにはもうお片付けが始まり、2時半に解散となった。