若冲・蕪村展とぜん屋さん

昨日は思い立ってサントリー美術館で開催されている生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村に家人と中娘と三人で行ってきた。
中娘は土曜日はスクーリングで登校し、午後は母校(?)の山岳部に遊びに行くという珍しくハードスケジュールな一日を過ごしたので、日曜日は一日寝ているかと思いきや、昼前には起きてきて、美術館に誘うとついていくと言うので、連れて行った。
サントリー美術館は初めて。人気の展覧会なので上野の国立博物館並みの混雑を予想していたら、それほどではなかった。(行列してなかった。ほっ。)
与謝野蕪村といえば俳人としてのイメージが強かったが(中娘曰く教科書には絵師なんて書いてなかった)、どうしてなかなか素晴らしい絵師だったのだ。奥の細道を挿絵入りで書いた巻物や、野ざらし紀行図屏風など見ごたえがあった。また、何とも言えないユーモアあふれる自画賛(学問は、とか)楽しくて、魅力的だった。
若冲は相変わらずものすごいセンスの良さで、これでもかと新しいアイデアを絵に盛り込んできて、常に見る人に挑戦してくる感じ。見たことのある動物、鳥、植物は、ものすごく鋭い観察眼で非常に写実的かつ写実以上の表現で描ききる。
しかし見たことのない動物に関しては、ちょっとどうよ(笑)
だって、あの象さんとか虎とか龍とか、表現面白すぎ。
中娘も満足な、とても面白い展覧会だった。
さて、昨日のお出かけにはもう一つ重要な目的があった。
5月3日に東大寺で行われる献茶式とお茶会に行くにあたって晴雨兼用草履が必要になったのだ。
というのも、この日の日記に書いた私のフォーマル草履、修理するにはしてもらったのだが、「大事に履けばなんとかまだ履ける。雨にはあてないように。」と草履屋さんに言われたもの。
長期予報は当てにならないけれど、5月3日はときどき雨が降るかもしれないとの予報を見て、にわかに心配になってしまった。
ネットで晴雨兼用、セミフォーマル、などで検索すると、ぜん屋さんのもの、伊と忠さんのものなどがヒットした。伊と忠といえば、その昔母と一緒に銀座の店で草履を買ったことがある。私がいま履いている草履2足とも伊と忠さんの草履だ。お気に入りだったのだけど、いつのころか、伊と忠さんは銀座から撤退してしまった。次に草履を買うときはどこで買おうと思っていたところだったのだ。伊と忠さんで頼むとすべて完全受注生産だから(百貨店に入っているお店に行けば違うのだろうけど、なんとなく、百貨店のお店には行きたくない)間に合わない。そこで、ぜん屋さんが出している楽天ショップで購入するかと検討したけれど、やはり実物が見てみたい。
六本木から銀座は地下鉄で10分だ。美術館の帰りにちょっと寄るにもちょうど良い距離だ。
ということで、行ってきました。銀座のぜん屋さん。
無事連れて帰ったのは、ウェブショップでは扱っていないらしい色味の晴雨兼用草履。
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いやー、まともな草履を買ったのは●十年ぶりだー(嬉)。
細身の台に足がすっとはまり、とても履き心地がよろしい。伊と忠なき今、次回はぜん屋さんでフォーマル草履をあつらえるぞー!と遠い将来の目標ができましたとさ。
ぜん屋さんを出るとすぐ隣(前?)にある資生堂パーラーでお茶をして帰宅。