この日の後日談。
Y先輩が次回のお稽古のときはちょっと早く来てそっと代わりの茶入れを置いておくわ、と仰ったので、すっかりそのようにされるのだと思って、ずっと気をもんでいたのだが、実際は異なっていた。
k先生は、代わりのお茶入れを買って入れておけばいいとは仰ったが、手紙を一本書いておいて、とも仰っていたのだ。
それで、Yさんが謝罪のお手紙をすぐに大先生に書き送ったところ、その数日後、大先生直々にYさん宅にお電話が入り、手紙で反省する気持ちは十分に伝わった、形ある物は壊れ、土に還っていく、だからもう気にしなくて良い。お茶入れはたくさんあるし、代わりの物を買う必要も無い。次のお稽古の時にお詫びだとかいってお菓子など持って来なくて良い、だからこれで終わりにしましょう、と言っていただいたのだそうだ。
形ある物は壊れ土に還っていく。
だから壊して良いというのではなく、物は、壊れて土に還り消えてしまうことがある、ということをいつも心に留めて、大切に扱わなければいけない、と改めて心に誓った次第。
おまけといってはなんだけれど、これ以降、2階で使うお道具は2階に置きっぱなしにすることになった。もう階段を上り下りして道具の持ち運びはせず、薄器も茶入れも茶碗も2階に置いておく。代わりにお茶の入った缶を持ち運びして2階でお抹茶を茶器に入れることになった。
下にしかない道具を使うお点前の稽古は2階では行わないことだ。
もう一つおまけといってはなんだけれど、前回、人として・・・、と仰ったB班の先輩は、私に会うなり、このあいだ自分は本当に余計なことを言った。あのあととても反省した。どうか許して欲しいと、謝られた。
私だってYさん、k先生のご両人について、とんでもない誤解をしてしまったのだから、私の方こそお二人に謝らなければいけないくらいなのだ。
目の前で起こるものごとにも、見えない部分、聞こえない部分が常にあるのだから、そのとき自分の目に入り耳に入った情報だけで判断してはいけない。ということで、私自身も先輩同様反省したのだった。
ま、しかし、あのとき、次回のお稽古日に早めにきて、そっとお茶入れを入れておくわ、なんて言わず、大先生にお手紙を書くと一言伝えておいてくれていれば、私たちも余計な誤解をせずに済んだのになー。とちょっとだけ思ったけどね(笑)