今日は大先生社中の春の茶会が行われた。小間席でお濃茶席が一席、広間で薄茶席一席と六畳間で立礼席一席、合計三席のお茶会で、お客様の数は約百名規模(たぶん8割くらいお社中のメンバーと思われる)。私は広間のお薄席グループだった。
先日のお稽古日記に書いたとおり、A班のメンバーが二人欠席で、私を含むB班のメンバー3名は朝8時に集合した。8時5分前に到着したにもかかわらず、すでに準備は始まっており(一体みなさん何時から入られてたの??)大急ぎで前掛けをつけ、ぞうきんを持って広間へ急ぐ。A班先輩のKさんが畳を拭いておられたので私も加わった。その後、毛氈をしいたり、廊下を拭き掃除したり。そうこうするうちに8時半には大先生が広間に入られ一席目が始まった(早!)。
お点前はK先輩。私も大急ぎで前掛けを取り帛紗をつけて、お菓子をお出しし、点て出しのお運びも行う。三席目にはお客様として広間席に入らせて頂いた。広間のお軸は菖蒲(アヤメ?)の絵に薫風の文字がそえられた掛け軸。すでにここにお花があるので大樋焼きのちまき形花入れは空のままかけられている。こういうのも面白い。
お茶杓は大先生作の「茶の心」(銘はご主人様がつけられたそう)。香合は花筏。桜に別れを告げ、菖蒲にバトンタッチという取り合わせらしい。お茶入れも荘ってあり、大先生が二十代の頃もとめられたものだそうだ。
広間四席目は水屋で点て出しのお手伝い。それが済んだら広間席のお隣六畳間の立礼席に入れて頂いた。立礼席は代稽古の先生方が中心となって運営されていて、坐忘斎お家元が考案されたという「和親棚」でのお点前だ。和親棚は真ん中のテーブルに両側のテーブルが全部おさまってしまう入れ子式。ふだんは全部納めておいて家具として部屋に置き、お茶を点てたくなったら広げてお点前がすぐできる、というものだそうだ。
六畳間には藤の花の絵がかかっていた。こちらも季節感あふれるお席であった。
立礼席に入った後はお点心を大急ぎでいただき、帰ってきたら今度は休む間もなくお点前。それもちょうど大先生と大先生のご長女ご夫妻が入られたので、超緊張してしまった。半東をU先輩が勤めてくださったので、安心して亭主を務めることができた、と言いたい所だが、やはり平常心では無かったのだろう。茶筅通しのとき茶筅を取ろうとして倒してしまった!後に控えてお客様とお話しているU先輩に、茶筅を倒してしまいましたと伝えると、すぐに茶筅を受け取って水屋に下がって清め直してくださって、替え茶碗に茶筅を仕込んで持ってきてくださった。ほお。こうして持ってくるものなのか、と勉強になった。(災い転じて福となす(^_^;))
茶筅を持ち直してからは、却って心が落ち着き、最後まで丁寧に、そしておいしくお茶を点てることに気持ちを集中させることができたように思う。二椀点てた後、仕舞い茶碗を受け取った。ゆっくりね、とU先輩がささやかれたのは、まだお道具の説明が残っていたからだとわかり、先輩のお話に合わせてややペースを落として仕舞い付けていき、お話が一段落するころを見計らって退出。これはうまくいったんじゃないかな。(自画自賛)
その後、お濃茶席に入らせて頂く。大先生、大先生ご長女ご夫妻とご一緒することができ、大先生のお話を伺いながらお茶をいただくという機会に恵まれ、とても幸せだった。お茶室の壁に、窓からの光が影絵のように葉っぱの形をうつしていて、とても素敵だった。
お軸は、鵬雲斎大宗匠が80代半ばで書かれた「殿閣微涼」とても力強い筆で、目がはなせなくなる迫力だ。これは鵬雲斎大宗匠が80人の方にだけ書いて送られたというもののうちの一つだそうだ。
殿閣微涼の涼は、本当に道を極めた人にだけわかる涼やかな風、と大先生はおっしゃっただろうか。なんでもこれと思ったことがあったら、一生懸命努力してそれを極めるのよ、そうすればその微涼がわかるようになる、と。
この濃茶席をもってお茶会は終わり、午後2時半に終礼。そしてお片付け。帰宅は3時半であった。